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【実験12】 割れたシンバルを復活させられないか?(PART2)
お待たせしました。お待ちしました。 ついにこの企画が復活!
2005年1月のPART1から早2年以上。やっとリベンジの時が!!

(嗚呼、これまで何枚の割れたシンバルを見てきたことか・・・、自前のシンバルとか・・・買ったばっかりのとか・・ちょっとしかわれてないのとか・・><・・)

と、まぁ、そんなことはどでもいいんですが、
「割れたシンバルを復活させられないか?」という実験ですね。
(まずは実験1をご覧下さい)

今回はロウ付けで復活を試みます。ガストーチで割れ部分を焼きます!ファイヤー!
(溶接とかハンダ付けを連想して頂くと分かりやすいと思います)
 (買ってしまいました)

削るではなく、つける方向でやってみましょう。はい!
まぁ、今回も勘ですがね、勘。くっつければ何とかなんじゃね?って思ったわけです。




<目標>割れたシンバルのサウンドを新品に近付ける

<実験台>
割れたシンバル SABIAN18" B8 MEDIUM CRASH


1.初期状態の録音
・これが今回の実験台です。(裏側) ・エッジから1cm程割れています。




割れシンバルと新品のシンバルの音を録音します
・録音風景 ・新品SABIAN18"B8 MEDIUM CRASH
 
(割れシンバルと同じメーカー・仕様です)
・比較用に録音しておきます。

(写真の色合いが違いますが、違う携帯でとったためです。結構違いますね。)




割れシンバル、新品シンバルの録音完了(結果は後ほど)


2.加工
録音が終わったところで割れてるところをロウ付けで修理します。

・フラックスを割れ部に塗る。
(ロウの吸着性を高めます)
・ガストーチとロウを準備 ・ファイヤー!!
(おいおい、大丈夫か?)
 →   → 

・ロウ付け完了
(コゲ後が・・)
・こんな感じになりました。 ・ブラシで表面きれいに。
 →   →   → 

・ヤスリで表面をきれいに。 ・仕上はピカールを使っちゃいました。 ・完成
 →   → 

・こんな感じです。
(加工痕は残りますが、これくらい
ならOKじゃないでしょうか)
 → 


3.加工後のシンバル音を録音

「1.初期状態の録音」と同様に、加工後のシンバルも録音します。



4.聴き比べ
それでは早速...
先入観がないよう、ブラインドテスト形式で聴きくらべしてみて下さい。
どれが割れシンバルか、新品か、加工したものか分かりますか?
A さぁ、A-Cのサウンドが
どのシンバルだか分かりますか?
・新品シンバル
B ・割れシンバル
C ・加工したシンバル

正解はちら


5.まとめ
さぁ、どうでしたか?
割れシンバルは比較的簡単に分かったのではないでしょうか?
割れの部分がビビってビリビリ・バリバリとなってましたね。
それでは、例によって周波数解析をしたので、視覚的に比べてみましょう。
新品
割れ
加工
1cm程度の割れでは周波数分布では大きな差は確認できませんね。
グラフでは新品と割れシンバルの大きな違いはイマイチ分かりませんでした。

では、実際に音をサウンドを聴いた感じですが、割れシンバルは明らかに割れたところがビビッて
バリバリという音が入っていました。
ところが、加工後のシンバルはそれが無くなっていました。新品に近いですね。

よって...

<実験結果> 成功 (新品に近い音になりました)
<今後の課題> ロウ付け技術の向上
シンバルを強い火力で長時間あぶっていると、熱でシンバルが歪んでしまう様です
そんなににひどい歪みではありませんが、今回も少し曲がってしまいました。
短時間で見た目良くロウ付けができるよう修行が必要です。

リサイクルシンバル使用します
今回の実験にて、シンバルのサウンドが復活することが確認できましたので、
少しの割れならロウ付けにて修理・再利用することと致しました。
(レコーディングでは使用しません)





後日談
・・・確かにビリビリ・バリバリという割れている箇所が振動して発するサウンドは回避できたのですが、、

耐久性が全然ダメです。

使用頻度にもよりますが、一週間程度でまた割れてしまいます。

やはり、ロウ付けした部分が割れやすく、必ず前より大きく割れます。

まぁ、確かにあれだけ熱すれば特性が変わっていてもしょうがないですね・・がっくし。

更に、2度目・3度目になるにつれ熱による変形が大きくなり、見た目もどんどん悪くなっていきます。

残念ですが、完璧なリベンジにはなりませんでした。

■↓三度目の割れです。■

というわけで、割れシンバルのロウ付けは行なわないこととします。




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