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【実験10】 ピエゾピックアップを自作してみる(PART1)

ピエゾピックアップ(ピエゾPU)というものを、ご存知でしょうか?
アコースティックギターやウッドベースなど、アコースティック楽器の音を振動で拾うものです。
貼りピエゾと呼ばれる自由な場所に貼れるタイプのものや、サドルの下に内蔵するタイプのものがあります。

ピエゾPU振動を与えると電圧が発生する素子を使用して作られています。
逆に電圧を与えると振動をするもので、携帯電話のスピーカーや電子ライターの着火装置に使われています。

・・・、そうなんです。「電子ライターの着火装置」に使われているらしいのです。

この情報を得た時は、スタッフは禁煙するまえだったので、電子ライターがごろごろしておりました。
で、「この燃えないゴミからピエゾPUが生まれるかも?」と使用済みのライターを数個確保しておきました。

その後しばらくそのライターと共にこの企画は忘れられてたのですが、最近ふとしたことで思い出し、
使用済み電子ライターから圧電素子を取り出して、楽器用のピエゾPUを作れるか?
という実験が開始されました。

はたして音はひろえるのでしょうか?


1.圧電素子の取り出し
    完全にガスを使い切った電子ライターを用意し、分解してみます。
    (大変危険です。同じようなことをする場合は自己責任でお願いします。)


ガスを使い切った電子ライター の部分の部品を
取出しました。
更に細かく分解してみました。
(分解というより、こりゃ破壊だ)
圧電素子はどれでしょう?
多分、、勘でこれだと思います。はい。
写真ぼっけボケですが、素子の取出し成功です。
  



2.実験装置を作る
振動を与えると電気を発生するということなので、圧電素子に電極をつけて音を拾うかどうか、実験をしてみます。

下の図のようなものを作ってみました。
*作成に使った材料

・圧電素子(ピエゾ)
・電極になる金属板2枚
・電線少々
・フォンジャック
・圧電素子を固定させるもの少々(電気を通さないものだったらなんでもOK)

(・工具一式)

作ってみたはいいんですが、こんなのでホントに音を拾うことができるんでしょうか?
(作った本人が一番疑っております。)


3.実験(録音)とその結果
それでは、実験(録音)開始です。
(PCのオーディオインターフェースに繋いで、波形編集ソフトで録音してみました。)

録音方法 結果
1・実験ピエゾを指でコツコツ叩いてみます。
  はたして反応はあるのでしょうか?

  
きたー!きました。
コツコツと録音されています。
(こんなに上手くいくとは!ちょっと、こりゃスゴイ事になるんではないの?)


(mp3ファイル)
2・反応があればしめたもの、早速ギターの音を
  ひろってみましょう。
  アコースティックギターのサドル付近に
  貼り付けてて録音開始。

    
・・・。
だめです。ギターの音よりノイズが
おおき過ぎて「ギターの音」は確認できません
でした。
(そんなに上手くはいかないか、、。)
3・それでは、音の発生源である弦に直接つけて
  みましょう。

  
なんとか録音されていますが、
ノイズがひどいです。


(mp3ファイル)

4.まとめ
(まず、、ライターを分解して圧電素子がどれなのか見極められたのはすばらしいと思いました・・。)
電子ライター内部の圧電素子、確かに確認できました。
また、振動を与えると電気が発生し、音として録音することも確認できました。
ただし、楽器用のピエゾPUとして使用する場合このままでは使い物にならないこともわかりました。



今回は「電子ライターからピエゾ(圧電素子)を得る事ができる。
その圧電素子で、振動を音として録音することは可能。」ということが確認できました。
それだけでも、かなりの成果だと思います。

え〜、長期的な実験になると思いますが、いずれ続きを載せたいと思います。
今後の課題としては、まず、ノイズが多いのでそれの対策。
そして、音をひろうレベルが小さいので、ピエゾ用にプリアンプを作る必要がある。
といったところでしょうか。

詳しい人は、サクサクっと楽器用のピエゾが作れるかもしれません。
アドバイスなどありましたらお教え下さいませ。

*注意:作業はあくまでも自己責任でお願いします。また、実験内容の作業を勧めるためのページではございません。




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